コラボレーションと生産性 ー フルーツボウルを最大限に活用する
「船出多くして船山に上る」という古典的な諺を忘れることはできません。
そしてもちろん、同じく有名な諺、「人手が多ければ仕事が楽になる 」も同じです。
では、古くから伝わる諺と従来の常識はどちらなのでしょうか?か。生産性とコラボレーションは相容れないものなのでしょうか?それとも、それぞれが他方の成功に寄与しているのでしょうか?
最も単純な答えは、両方が正しいということです。他人とコラボレーションすることで、プロジェクトは光速で進むこともあれば、這うようにゆっくり進むこともあるのです。それは、あなたがどれだけ他の人の仕事のやり方を理解し、彼らのスキルを自分のスキルで補うことができるかによるのです。
Smartsheetのチームは、個人のワークスタイルに関係なく、人々がよりよく協力し合えるように、「#FruitfulWork(実りある仕事)」というムーブメントを立ち上げました。生産性とコラボレーションの専門家によるいくつかの簡単なヒントをご紹介します。
一人の作業時間と定期的なコミュニケーションとのバランス
ある人は、常にフィードバックを受けることで成長します。また、単独で仕事をし、その結果を皆で共有したい人もいます。それぞれのワークスタイルを理解するのは難しいですが、上手にバランスをとることが大切です。
生産性の専門家であるCarl Pullein氏は次のように言っています。
「私にとっては、放っておいてくれて、仕事に取り組ませてくれるのが一番です。5分おきでなければ、いつでも好きなときに連絡をくれていいのですが、1日の大半は自分の仕事に専念したいのです」。
もし、あなたが常にコミュニケーションをとることを好み、より独立性を好む人と一緒に仕事をしているのなら、ミーティングを義務付ける代わりに、テキストベースのメッセージや電子メールを使用するのもひとつの解決策です。これなら、誰もが自分のワークフローを中断することなく、自分のタイミングで連絡に対応することができます。
ワークショップを運営するCollaboration SupowersのディレクターであるLisette Sutherland氏は、「私はコンテンツを作成したり、新しいアイデアをまとめたりするために集中し、じっくりと作業する時間を多く必要とします。だから、同期的なコミュニケーションよりも非同期的なコミュニケーションを好むのです」と言います。
例えば、毎日行っていたビデオ通話を、テキストチャットで補う週1回の通話に変えることで、チームワークをより良くすることができます。
自分の弱点を意識する
どんな仕事のスタイルにも、得意と不得意があります。大局観のある人は細部を見逃すことがありますし、感情重視の人は論理的な側面を見逃すことがあります(それぞれ逆もまた然りです)。
自分のスキルとのギャップを知り、それを補うことが大切です。『Listful Living』の著者であるPaula Rizzo氏は、自分が細かい作業をするのが得意だと知っています。しかし、「私は時々、全体像を見ることを忘れてしまうことがあります。そのようなときは、ToDoリストの傾向から抜け出し、全体像について話し合う時間を作ってくれる人をチームに加えるのです」と言います。
生産性向上コーチ兼コンサルタントのDeb Lee氏は、今やってる仕事に没頭しがちな自分に、最終的な成果物を明確に見据えることでバランスを取っています。「そして、現在に戻り、自分の行動、特に次の行動がすべてその目標に合致していることを確認するのです」と彼女は言います。
また、目標地点を見失わないようにするために、彼女はこう言います。「プロジェクト管理ツールに目標を追加して忘れないようにし、プロジェクトが進むにつれて、定期的に目標を見直し、正しい方向に向かっているかどうかを確認しています」。
このような自己分析を行うことで、より充実した生産性の高いチームの一員となることができます。そして、それは「人間力」にもつながる、と語るのは、研修講師、講演者、作家であり、ワークフォースコラボレーションについて幅広く執筆しているPhil Simon氏です。
私はキャリアの初期に、職場で他人の意見を否定することがありました。人事関係者からは、「温みのある人間性を」と言われました。
大人になり、自意識が高まるにつれ、私たちのバックグラウンドはすべて、世界の捉え方に影響を与えるのだと気づきました。誰もが私と同じようにデータやテクノロジーに精通しているわけではありません。ですから、簡単な例え話や例を使うことで、新しいアプリケーションを理解しやすくなります。
他の職種の人たちと効果的にコミュニケーションをとることは、生産性の高いチームにとって重要な要素です。
充実したチーム作り
社内でスキルセットのバランスをとることは大切ですが、総合的なチームにはかないません。自分とは異なる考えや仕事をする人は、自分では気づかなかった弱点を見つけ、補強してくれるものです。
特に、チームをまとめる役割を担うリーダーには、このことが言えるでしょう。作家でリーダーシップの専門家であるSally Foley-Lewis氏は、次のようなアドバイスをしています。
リーダーとして、あなたはすべてのことに優れているわけではないことを忘れないでください。だからこそ、リーダーとして、他のすべての人が持っていないスキルのギャップを埋めるために、実際に人を周りに配置するのです。全く同じ人、全く同じスキルで構成されたチームを想像してみてください。何もできないでしょう。あなたの周りにいる人たちは、素晴らしい仕事をするためにいるのです。彼らに任せましょう。
自分もチームも実りあるものにする
実りある仕事をするためには、自分の長所と短所を知り、社内でその弱点を補い、ベストな仕事をするために挑戦できる人たちと一緒にいることが必要です。
スマートなコミュニケーションと多様なチームによって、生産性とコラボレーションは相反するものではなく、プロジェクト全体をうまく機能させるための連動した部分となるのです。LinkedIn、Instagram、Twitterで、私たちの「#FruitfulWork(実りある仕事)」のアドバイスをご覧ください。
この記事はSmartsheet社のウェブサイトで公開されているものをDigital Stacksが日本語に訳したものです。無断複製を禁じます。原文はこちらです。